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選挙協力と共産党アレルギー

 長らくブログの更新をサボっている.理由はいろいろあるが,書くべきことが多くて,焦点を絞れないということもある.

 共産党が選挙協力を呼びかけた.民主党はこれを拒否した.理由はいろいろあるのだろうけれど,私には理解できない.想像するに,民主党の内部に「共産党アレルギー」とも言うべきものがあって,これが相当に根深いのかもしれない.そんな理由で?とあきれてしまうけれど,多分これが真相に近いのではないだろうか.

 共産党は日本を中国や北朝鮮のような国にしようとしている? そうかもしれない.しかし中国や北朝鮮が,日本が目指すべき理想の政治体制でないことは,当の共産党も含め日本人はみな良く知っている.では共産党が理想とする政治体制はどういうものか?

 それはですネ,というふうに簡単に解説できる人がいるとも思えない.この話を始めたら,机上の議論ばかりが横行することになる.何年たっても結論は出ないでしょう.今そういう話をしないといけないのだろうか? いま本当に必要なことは何だろう.

 それは次回の選挙で自民党に勝たせないことだ.できれば野党が政権を握り,かの戦争法(安保法)を廃棄することだ.そのためには野党の選挙協力が絶対に必要だ.

 今まで野党が選挙協力できないのは,共産党が独自候補を立てるからだ,と私は思って来た.今回,共産党はそれをやめると言う.「安保法制の破棄」という1点で選挙協力を提案している.候補者は日米安保体制を許容する人や,自衛隊を合憲だとする人でも構わない.仮に野党が政権をとった場合でも,大臣の椅子を求めない.そこまで言っている.

 本気である.安倍政権をこのまま暴走させてはいけないという,はっきりした危機感に基づく大英断である.今まで選挙協力を頑に拒否して来た政党が,ここまで譲った.ここまで言われたら他の野党は,まず拒否することはないだろう,と私は思った.ところが民主党は選挙協力をしないと言う.

 岡田さんや細野さんが何やらごちゃごちゃ言っている.私には彼らの言葉が理解できない.要するに,「共産党だからダメ」ということでしょう.その偏見,先入観から一歩も外に出ることがない.当座の風向きや力関係を読んで,百年の仇敵とでも,組むべき時は組む,という政治家的センスがない.

 国民の,安倍政権に対する批判や不満は,著しく大きくなっている.しかし選挙となったら,投票すべき野党がない.だから結局は自民党が勝ってしまう.高まる不満と,現実には選挙で結果を出せないという焦燥感.それが多くの国民が感じていることです.今の民主党の姿勢は,この焦燥感を絶望に変えるものでしかない.

 そもそも今の安倍独裁政権の行方に対し,岡田さんはどの程度の危機感を持っているのだろうか? 日本から言論の自由が失われ,民主主義が失われ,国民は戦争に狩り出される可能性もある.今の日本は戦前の日本とあまりに似ている.岡田さんや細野さんの姿勢からは,そういう危機感を読み取ることができない.

 逆に,もし民主党と共産党が選挙協力に踏み出せば,状況はガラリと変わる.自民党の議員は真っ青になるでしょう.野党が多数派となる可能性のほうが高くなる.民主党は与党の主要な一員として,大きな発言力をもつことになる.

 いま「選挙協力をしない」のは,ひょっとして岡田さんは戦争法(安保法制)に賛成なのだろうか,という疑いを抱かせる.本当にそうであるなら仕方ない.私としては,「民主党は安倍の応援団だ」というキャンペーンを張って,民主党に票を入れないように国民に訴えて行くことにする.他に選択肢がないのです.

 そうでないことを願います.共産党との選挙協力.ぜひとも再考をお願いしますよ,岡田さん.

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