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ナチスの手法と憲法改正

 「重信川の岸辺から」というブログがある.愛媛県松山市の郊外を流れる川をたしか重信川というので,ブログ主は松山市近郊にお住まいの方だろう.と思うけれど,住所はこの際関係ない.

 このブログの中で「ナチスも「平和の陸軍」」という記事が目に止まった.出典は池田浩士「ヴァイマル憲法とヒトラー」という本らしい.ブログによると,ヒトラーは政権を獲得してから戦争に向けて準備をした.その時に「常備軍」を「フリーデンスヘーア」と名付けた.
http://plaza.rakuten.co.jp/mz5na/diary/201507040000/

 フリーデンスヘーア.元のつづりはFriedensheer だろうか.Frieden は「平和」という意味. Heer は「軍隊」.つまり「平和の軍隊」.これがナチスの軍の呼称であった.

 と書けば,最近の日本で思い当たることがあるでしょう.安倍首相は自分の政策を「積極的平和主義」と呼んでいる.いま国会で審議されている安保法制には「平和〜」という名称が使われている.

 ナチスの手法を採用すれば良い,と言ったのは麻生太郎.この正直すぎる男は,最近は影が薄い.自民党内では議員のマスコミ出演を抑制し,トンデモな失言(つまり本音)がマスコミにさらされないよう,今は細心の注意を払っているように見える.つまり「強行採決」が間近だということだろう.

 ナチスの手法を使え,とはトンデモ発言だけど,現実の施政はその通りに進行している.憲法違反の法律を作って,憲法そのものを空文化,無力化してしまおうという姿勢は,ヒトラーがワイマール憲法に対しやったことそのまま.自国民族の優秀性と,他民族への軽蔑と憎しみを宣伝し,近隣国の脅威を煽る.その手法もナチスそのまま.

 そして戦争のため準備しているものに「平和」と名付ける.この手法もそっくりだ.

 そういう話であれば,安倍政権が今後何をするかも予想できるかもしれない.ブログ「ジャーナリスト同盟」が小西議員(民主党)の発言を紹介している.次のステップ.それは:

 「ずばり安倍戦争である」と小西は鋭い予測分析をした。頷くほかない。ヒトラーもそうだった。即座に隣国への侵略を開始した。国民の反対を、戦争で封じ込めてしまった。
http://blog.livedoor.jp/jlj001/archives/52109634.html

 以下,この記事から勝手に抜粋転載します.

(以下少し改変して転載)
1. 安倍・国粋主義の最終目標は、9条解体である。祖父のA級戦犯の遺言でもあった。それを財閥と公明党・創価学会の力で実現しようとしている。(中略)憲法の平和主義を放棄することが、財閥と国粋主義(日本会議)の悲願なのである。

2.9条改憲には主権者である有権者の過半数の賛成が必要となる。これを達成するためには、どうしても国民の頭脳を変えなければならない。民族主義化である。国家・国粋主義に傾倒する日本人にする必要がある。そのための投票権の低年齢化でもあった。

3.アジアの平和と安定が損なわれる時代の到来である。これに手を貸す公明党である。創価学会が創立した公明党が、戦争法体制実現にのめりこんでいる.
(転載おわり)

 この3は公明党創価学会がいま果たしている犯罪にまで言及している.全く同感だが,今はそれ以上追及しないことにして,最も重要な指摘を復唱しておこう.

 [復唱]. 安倍晋三がやりたいこと.それは憲法改正.特に憲法9条の破棄である.アベノミクス,オリンピック誘致,その他すべて安倍晋三がやっていることは,憲法改正を目指している.彼のすべての政策は,この脈絡で理解されねばならない.
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ayu15

お久しぶりですね。
この件は多数日記に書いています。

確か先の戦争は防衛戦争と説明してますよね。
中国が卑怯にも先に攻撃してきた。とか
欧米に経済的にいじめられた。とか




ドイツとの「集団的自衛」
欧米からの自衛権行使の結果どうなったのかこの人たちわすれたのでしょうか?
by ayu15 (2015-07-10 14:21) 

Ladybird

 こんにちは.お久しぶりです.

 当時のドイツは,科学では世界の最先端を行っていました.当時のドイツの科学論文を,たとえば米国のものと読み比べてみればわかります.いかにもドイツはじつに頼りがいのある国でした.今の米国とよく似ています.

 日本は戦争放棄をやめて,米国に言われるままに戦争を推進する国になるんでしょうか.恥ずかしい「方向転換」だと思いますけどね.

by Ladybird (2015-07-10 16:43) 

Ladybird

Ayu様,Shira様.nice!をありがとうございます.
by Ladybird (2015-07-14 11:50) 

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