マット・リドレー氏
3年ほど前に書いた古い記事からトラバを送っていたら,「たんぽぽのなみだ」さんがその内容について記事にしてくれた.「うそつきの進化論」というタイトルです.
http://taraxacum.seesaa.net/article/147189421.html
注目して頂いたのは,人間の大脳が発達したのはウソをついたり,ウソを見破ったりすることが,子孫を残すうえで有利に働いたからだ,という説である.マット・リドレーという人がその著書「赤の女王」の中で披露している.それを紹介したのが私の上記の記事であった.
http://plaza.rakuten.co.jp/tosana/diary/200711020000/
マット・リドレー(Matt Ridley)氏はサイエンス・ライターとして紹介されることが多い.英語版のWikipediaでは,
Matthew White Ridley (born 7 February 1958, in Northumberland) is an English journalist, science writer, and businessman.
というふうに紹介されて,その著書も紹介されている.
たしか集団遺伝学の教科書も書いていた,と思ってよく調べてみたら,こちらは Mark Ridley 氏という別人でした.
ところで,2009年の BBCのReith Lectures はマイケル・サンデル(Michael Sandel)氏だった.
http://www.bbc.co.uk/programmes/b00729d9
サンデル氏もいま売れっ子です.ハーバード大学での講義をNHKで見たけれど,さすが面白い.で,そのサンデル氏によるReith Lecturesの第3回目が「遺伝学と道徳」(Genetics and Morality)というタイトルだった.そして,その講演に対しBBC側が用意していた最初の質問者がマット・リドレー氏だった.いや,確かそうだったと思うけれど,なぜか今アクセスできないので,確認できません.
リドレー氏の著書は,かなり日本語にも訳されている.
The Red Queen: Sex and the Evolution of Human Nature (1993)
赤の女王(1995)
The Origins of Virtue: Human Instincts and the Evolution of Cooperation (1996)
徳の起源(2000)
Genome: The Autobiography of a Species in 23 Chapters (1999)
ゲノムが語る23の物語(2000)
The Agile Gene: How Nature Turns on Nurture (2004)
やわらかな遺伝子(2004)
これら以後も著作はあるが,日本語に翻訳されてないらしい.
上記の訳本は,どれもそれなりに面白いけれど,やはり「赤の女王」がひときわ面白い.そして,実はこの「へなちょこ自然保護」を構成する主要な概念枠のよりどころでもある.
ところが「赤の女王」の日本語訳はもう絶版になっている.とても刺激的で良い本だと思うので,たんぽぽさんに習って「復刊ドットコム」:
http://www.fukkan.com/fk/VoteDetail?no=28687
に投票しました.
写真は「赤の女王」日本語訳の初版第1刷.アマゾンなどで表示されるものとは表紙のデザインが違っている.
http://taraxacum.seesaa.net/article/147189421.html
注目して頂いたのは,人間の大脳が発達したのはウソをついたり,ウソを見破ったりすることが,子孫を残すうえで有利に働いたからだ,という説である.マット・リドレーという人がその著書「赤の女王」の中で披露している.それを紹介したのが私の上記の記事であった.
http://plaza.rakuten.co.jp/tosana/diary/200711020000/
マット・リドレー(Matt Ridley)氏はサイエンス・ライターとして紹介されることが多い.英語版のWikipediaでは,
Matthew White Ridley (born 7 February 1958, in Northumberland) is an English journalist, science writer, and businessman.
というふうに紹介されて,その著書も紹介されている.
たしか集団遺伝学の教科書も書いていた,と思ってよく調べてみたら,こちらは Mark Ridley 氏という別人でした.
ところで,2009年の BBCのReith Lectures はマイケル・サンデル(Michael Sandel)氏だった.
http://www.bbc.co.uk/programmes/b00729d9
サンデル氏もいま売れっ子です.ハーバード大学での講義をNHKで見たけれど,さすが面白い.で,そのサンデル氏によるReith Lecturesの第3回目が「遺伝学と道徳」(Genetics and Morality)というタイトルだった.そして,その講演に対しBBC側が用意していた最初の質問者がマット・リドレー氏だった.いや,確かそうだったと思うけれど,なぜか今アクセスできないので,確認できません.
リドレー氏の著書は,かなり日本語にも訳されている.
The Red Queen: Sex and the Evolution of Human Nature (1993)
赤の女王(1995)
The Origins of Virtue: Human Instincts and the Evolution of Cooperation (1996)
徳の起源(2000)
Genome: The Autobiography of a Species in 23 Chapters (1999)
ゲノムが語る23の物語(2000)
The Agile Gene: How Nature Turns on Nurture (2004)
やわらかな遺伝子(2004)
これら以後も著作はあるが,日本語に翻訳されてないらしい.
上記の訳本は,どれもそれなりに面白いけれど,やはり「赤の女王」がひときわ面白い.そして,実はこの「へなちょこ自然保護」を構成する主要な概念枠のよりどころでもある.
ところが「赤の女王」の日本語訳はもう絶版になっている.とても刺激的で良い本だと思うので,たんぽぽさんに習って「復刊ドットコム」:
http://www.fukkan.com/fk/VoteDetail?no=28687
に投票しました.
写真は「赤の女王」日本語訳の初版第1刷.アマゾンなどで表示されるものとは表紙のデザインが違っている.
2010-04-25 14:28
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コメント(4)
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Ladybirdさま、こんにちは。
わたしのつたないエントリに言及していただき
ありがとうございます。
>実はこの「へなちょこ自然保護」を構成する
>主要な概念枠のよりどころでもある.
いろいろと込み入った(?)お話がありそうですね。
>http://www.fukkan.com/fk/VoteDetail?no=28687
『復刊ドットコム』は、ありがとうございます。
(なんて、わたしがお礼を言うのも、妙かもしれないけど。)
でも、復刊交渉をはじめるのは、100票に達してからなんですよね。
現在15票、100票になるのはいつのことやら、という感じだけど。
by たんぽぽ (2010-04-26 00:00)
shira様,nice!ありがとうございます.
by Ladybird (2010-04-26 00:50)
たんぽぽ様,トラバとコメントありがとうございます.
>復刊交渉をはじめるのは、100票に達してから
それは...なかなか先の長い?お話ですね.
by Ladybird (2010-04-26 00:54)
cfpさん,nice!をありがとうございます.ブログのほうも拝見しました.楽しそうな記事がたくさんありますね.
by Ladybird (2010-07-31 19:03)