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嘘つき晋三

 秘密保護法の強行採決で,内閣支持率が低下した.といっても数値としては,まだまだ高い.この程度の低下で済んでいることが,日本国民の政治感覚の劣化を象徴しているとも言える.民主主義を維持しようとする健全な発想が,今の日本人には希薄であると言うしかない.

 まだ3年ある.この長い任期が,安倍政権の強みである.日本を戦争のできる国にしようという日本改造計画は,秘密保護法の国会通過という幸運な第一歩を踏み出した.この法律を直ちに公布し,早急に施行することを政府は意図しているだろう.今後は集団的自衛権の解釈拡大へ,そして総仕上げである憲法改正へと,着実に駒を進めて行くだろう.かつてヒトラーがワイマール憲法を無力化して行ったように,その同じ過程をなぞるように日本国は転落して行くことになる.この暴政を支えているのが上記の「まだまだ高い支持率」である.

 日本国民がどのように洗脳,誘導されているか,安倍政権のこれまでを振り返ってみよう.

1.まずTPP.昨年の衆院選挙の主要な論点であった.というより民主党はTPP推進.自民党の地方議員はTPP反対,安倍晋三は沈黙,という構図であった.あたかも自民党はTPP反対であるかのように装い,多くの議員が当選.政権をとって間もなく,TPP参加を表明した.要するに,国民に嘘をついて政権についたということだ.

2.「聖域」とか言って,これは絶対に死守するようなことを言っていた.あまり報道されてないが最近のTPP情勢は,この「聖域」をなし崩し的に無くして行く方向に進んでいるらしい.

3.沖縄では米軍基地移設の問題で,地元議員の公約を安倍政権は反古にしてしまった.選挙のときは地方議員には地元に「良い顔」をさせる.選挙が 終わると中央から指示して,その公約と反対のことを実行する.こういう「じょうずな嘘」が国政選挙で常態化している.

4.オリンピック招致でのパフォーマンス.放射能汚染は完全に封じ込めている,原発は完全にコントロールされていると,まことに見事な嘘をついた.

5.天木直人氏によると秘密保護法のルーツは第1次安倍政権のとき締結されたGSOMIA(ジーソミア,軍事情報包括保護協定)にある.安倍首相(当時)は,この「日本全体を羽交い絞めにする」ような協定を結び,さらに「秘密保全制のあり方に関する検討チーム」を発足させた.この協定の受け皿である「日本版NSC」や「秘密保護法」も,当時からの構想である.

6.そのような構想は選挙のときには封印しておくというのが安倍流であるらしい.昨年の衆院選でも,今年の参院選でも,秘密保護法が話題になることはなかった.今回の国会初頭での所信表明演説では,この国会は「成長戦略実行国会」だと安倍氏は言った.大嘘だった.

7.果たして国会では秘密保全法案が突如として提示され,その内容が国民に十分理解されないまま衆院を,次いで参院を通過したらしい.ああいう手法を「国会での決議」と呼べればの話だけれど.
 反対の意思表示が次々と発表され,国民の間に法案批判の声が,文字通り一日ごとに高まっていった.批判が高まらないうちに,国民の多くがまだ眠っているうちに国会で可決しようという策略,こそ泥作戦であった.そのため,「議論は十分に尽くされた」と大嘘をついた.

8.12月9日,国会閉会後の記者会見で安倍首相は次のように述べた.
(1) 国民の生命と財産を守るため一刻も早く必要だった.
(2) 知る権利は奪われない.
(3) 秘密の範囲は広がらない.
(4) 通常の生活は脅かされない.
(5) 私自身がもっと丁寧に説明すべきだったと反省している.

 ここで問題.さて上記8の発言は本当でしょうか? 多少とも真実だと思っているとしたら,君はパブロフの犬ほども学習能力のない人だ.私は安倍首相に「嘘つき晋三」というニックネームを進呈しようと思う.この人の言葉は信用できない.たとえ皆様のNHKがどのように洗脳放送を展開しようとも,この基本をハズさないように,と皆様に注意を呼びかけたい.

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